『ニチブツアーケードクラシックス』は、日本物産が手がけたアーケードゲームの名作を集めたオムニバス作品として、1995年12月29日にPlayStation向けに登場しました。80年代のゲーム文化を再発見する試みとして企画され、当時のゲーマーたちに懐かしさと驚きを届けました。収録タイトルの一部は幻の作品として語られていたものも含まれ、発売当時から話題を呼びました。
プレイヤーは『ムーンクレスタ』で宇宙船を合体させながら敵を撃破し、『クレイジー・クライマー』ではビルをよじ登りながら障害物を回避します。『フリスキー・トム』ではネズミの妨害を避けながら配管を修理するという、個性的なゲーム性が展開されます。さらにPS版では『SF-X』『クレイジークライマー’85』『Tom’s Strike-Back』という未発表作や海外限定とされた作品が追加され、コレクション性を高めています。
操作はPSコントローラーに最適化されており、アナログ非対応ながらも十字キーとボタン操作で当時の感覚を再現します。画面は粗めながらも、アーケードの雰囲気を意識した演出が施され、タイトル画面には当時のゲームセンター風景が取り込まれています。アレンジモードや海外版への切り替えも可能で、プレイヤーは好みに応じて体験を調整できます。
PlayStation版ならではの追加収録と操作性が、懐かしさと新鮮さを融合させ、レトロゲームファンにとって貴重な一作となっています。後年には一部タイトルが単品販売されるなど、シリーズの影響は今も続いています。
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