『キャンピングママ+パパ』は、2011年7月14日にオフィスクリエイトよりニンテンドーDS向けに発売されたアクションアドベンチャーゲームであり、『クッキングママ』シリーズのスピンオフ作品にあたる。従来の「料理」中心の構成から大きく方向転換し、アウトドア体験とミニゲームを組み合わせた“冒険型ミニゲーム集”として制作された。
物語の舞台は「冒険島」と呼ばれる無人島で、プレイヤーはママとパパの子どもであるリンゴまたはイチゴを操作し、全38ステージにわたる冒険に挑む。各ステージでは、森や川、雪山など多彩なロケーションが用意されており、動物を避けたり、落とし穴を回避したりしながらゴール地点にいるママやパパを目指す構成となっている。ステージ中には宝箱や隠しアイテム、回復ポイントが点在しており、探索要素も強化されている。
ゲームには100種類以上のミニゲームが収録されており、料理・クラフト・捕獲・アクション・なぞり・思考といったジャンルに分類される。たとえば、バーベキューやスモア作りといった料理系、木の枝からパチンコを作るクラフト系、魚釣りや虫取りといった収集系などが存在し、プレイ内容に応じて図鑑が埋まっていくコレクション要素も実装されている。ステージ内でプレイしたミニゲームは「ちょうせんしよう」モードに登録され、後から繰り返し遊ぶことも可能である。
演出面では、ママだけでなくパパや子どもたちにもボイスが実装されており、シリーズとしては異例の“家族全員参加型”の構成が採られている。また、ベースキャンプでは装飾アイテムを設置することができ、集めた素材によってキャンプ地をカスタマイズする楽しみも用意されている。
一方で、従来の『クッキングママ』シリーズとは大きく異なるゲーム性や、難易度の平坦さ、リアリティを無視した演出などが賛否を呼び、シリーズ中でも異色作として扱われることが多い。とはいえ、低年齢層向けに配慮された操作性や、家族で楽しめる構成は一定の評価を受けており、シリーズの幅を広げた試みとして注目された。
コメントを追加