『こだわり采配シミュレーション お茶の間プロ野球DS』は、2009年6月4日にナウプロダクションからニンテンドーDS向けに発売されたプロ野球シミュレーションゲームです。プレイヤーは監督として采配を振るい、実在のプロ野球選手たちを指揮して勝利を目指します。アクション操作を排除し、タッチペンによる簡単な指示で試合を進行できるため、野球ゲーム初心者でも楽しめる設計となっています。

本作では、NPB12球団の実名選手516名が登場し、フランチャイズ12球場+スカイマークスタジアムも実名で収録。選手には顔写真が付き、マスコットキャラクターや応援曲、ウグイス嬢のアナウンスなど、野球中継さながらの演出が特徴です。試合はリアルタイムで進行し、打撃・投球・守備・走塁に対して細かく指示を出すことが可能で、采配の妙が勝敗を左右します。

モードは、1球団を率いて日本一を目指す「ペナントレース」、自由な組み合わせで1試合を楽しめる「オープン戦」、選抜選手で構成された「オールスター」、そしてDSワイヤレス通信やWi-Fi通信による「通信対戦」が用意されています。ペナントでは、スタメンや先発ローテーションの設定、選手の移籍やオリジナル選手の作成など、長期的なチーム運営も楽しめます。

ただし、発売当初は「2009年度版」と銘打ちながらも、実際には2008年の選手データがベースとなっており、新外国人選手の未収録や成績の反映不足が指摘されました。また、試合テンポが遅く、投高打低のバランスやAIの采配ミスなど、ゲーム性に課題も残されています。