『スーパーロボット大戦K』は、2009年にニンテンドーDS向けに発売されたシミュレーションRPGであり、スパロボ携帯機シリーズの中でも異色の作品として知られています。タイトルの「K」は“携帯機(Keitaiki)”を意味し、若年層を意識した2000年代の作品を中心に構成された参戦ラインナップが特徴です。

本作では『蒼穹のファフナー』『ガン×ソード』『ゾイドジェネシス』『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』『鋼鉄神ジーグ』など、シリーズ初参戦となる作品が多数登場。特に『ゾイド』シリーズの参戦は、版権的に難しいとされていた中でのサプライズとなり、ファンの間で大きな話題を呼びました。

ゲームシステムには「パートナーバトルシステム」が導入され、2機1組で出撃することで援護攻撃や防御が可能となる戦術性の高い構成が採用されています。また、単機出撃時には「アタックコンボ」が使用可能となり、複数の敵を一度に攻撃できるなど、プレイスタイルに応じた戦略が求められます。

オリジナルキャラクターとしては、惑星アトリーム出身の青年「ミスト・レックス」が主人公を務め、彼の過去と地球での戦いを軸に物語が展開されます。彼の搭乗機「レヴリアス」や、ヒロインたちが操る「セリウス」「セルケリウス」など、オリジナルメカも多数登場し、合体機「ソルヴリアス」への変化も見どころのひとつです。

ストーリーは2つの地球を舞台に、異星文明「イディクス」との戦いを描く壮大なスケールで展開されます。一方で、原作再現やキャラクター描写においては賛否が分かれ、特に『蒼穹のファフナー』の扱いなどが議論を呼びました。

とはいえ、DSの性能を活かした戦闘アニメーションや、参戦作品の多様性、そして意欲的なシステム導入など、挑戦的な姿勢が随所に見られる作品であり、シリーズの中でも記憶に残る一作となっています。