『ヴァンパイア騎士DS』は、全寮制の名門・私立黒主(クロス)学園を舞台に、人間と吸血鬼(ヴァンパイア)が交錯する耽美で危険な学園生活を描き出す恋愛アドベンチャー。プレイヤーは普通科の生徒であり、学園の風紀委員を務める主人公・黒主優姫となり、昼間部(デイ・クラス)と夜間部(ナイト・クラス)という二つの顔を持つ学園の秩序を守る任務に就く。超エリート美形集団であるナイト・クラスの正体が「全員吸血鬼」であるという重大な秘密を抱えながら、幼馴染の錐生零や誇り高き純血種・玖蘭枢らとの、甘く倒錯的な関係に足を踏み入れていく。

ゲームの進行は、昼と夜で明確に役割が分かれた二部構成のサイクルを採用。昼のパートでは、選択肢やコマンドを通じて「体力」「魅力」「知識」といった主人公自身の基礎パラメータを育成し、来るべき夜の任務に備える。そして夜パートへ移行すると、一転して学園内のパトロールや理性を失った吸血鬼「レベルE」の退治、さらには意中の相手の「部屋のぞき」といった多彩なミニゲーム群へ突入。これらの任務の成績がそのまま対象キャラクターの好感度上昇へと直結し、物語の行方を大きく左右する仕組み。

特定の条件を満たすことで発生する「吸血イベント」は、本作における最大のカタルシス。主要キャラクターのセリフはアニメ版と同じ豪華声優陣によるフルボイスで彩られており、携帯機の音源ながらも耳元での囁きや吐息が艶かしく響き渡る。パラメーター管理とミニゲームというストイックな作業をこなしつつ、そのご褒美として立ち現れる吸血鬼たちからの甘美な誘惑。触れてはならない者たちとの禁忌の恋を、自らの選択と行動で切り拓いていく乙女のための夜想曲がここにある。

『ヴァンパイア騎士』は、樋野まつりが「LaLa」にて連載し、累計発行部数500万部を突破したダークファンタジーの金字塔。吸血鬼という古典的なモチーフを、全寮制学園のヒエラルキーと純血主義という独自の設定に落とし込み、種族の存亡と愛憎が入り乱れる壮大な群像劇へと昇華させた。昼の世界を生きる人間と、夜の闇に君臨する吸血鬼。その狭間で揺れ動く優姫の数奇な運命や、枢と零という対照的な二人の男性との濃密な三角関係は、当時の女性読者を圧倒的な熱量で惹きつけた。2008年に2期にわたってテレビアニメ化され、その後も舞台化や続編シリーズ『ヴァンパイア騎士 memories』の連載が続くなど、時代を越えて愛され続けるゴシック・ロマンスの傑作。

ヴァンパイア騎士 コミック 全巻セット

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