『テイルズ オブ ハーツ アニメーションムービーエディション』は、2008年12月18日にニンテンドーDSで発売された2DアクションRPGです。『テイルズ オブ』シリーズ初のDSオリジナル作品として登場した本作は、同時発売の「CGムービーエディション」と並び、ムービー演出の違いによって2バージョンが展開されました。アニメーションムービー版では、プロダクションI.Gによる美麗なアニメ映像が物語を彩り、シリーズファンの心を掴みました。

物語は、主人公シング・メテオライトがヒロイン・コハクの「スピリア（心の結晶）」を誤って砕いてしまったことから始まります。プレイヤーは仲間たちと共に、世界各地に散らばったスピリアを集める旅に出ることになります。人の心に潜る「スピルリンク」や「スピルメイズ」といった独自の設定が物語に深みを与え、キャラクター同士の絆や葛藤が丁寧に描かれています。

戦闘はシリーズ伝統のリニアモーションバトルシステムをベースに、DS向けに最適化された「エアリアルジャンプ」「エアステップ」などのスキルが追加され、2Dフィールドを縦横無尽に駆け回る爽快なアクションが展開されます。術技はタッチパネルに設定された「コネクトパネル」から発動でき、援護攻撃や合技などの連携も可能です。武器「ソーマ」の育成システム「ソーマビルド」によって、スキルや術技の習得が自由にカスタマイズできる点も魅力です。

アニメーションムービーエディションでは、キャラクターの表情や動きがより豊かに描かれ、物語への没入感が高まります。CG版と異なり、親しみやすいビジュアルと演出が好評を博し、シリーズの中でも特に感情描写に力を入れた作品として評価されています。携帯機ながらも据え置き機並みのボリュームと完成度を誇る本作は、テイルズファンにとっても新規プレイヤーにとっても満足度の高い一本です。

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