『アヴァロンコード』は、滅びゆく運命にある世界を舞台に、「預言書」を使って万物の情報を書き換えるアクションRPG。2008年11月01日にマーベラスエンターテイメントからニンテンドーDSで発売されました。世界は終末を迎えつつあり、主人公は「預言書」に選ばれた者として、次の世界に残すべきものを記録する旅に出ます。花や動物、そして人々まで、目に見えるあらゆるものを本の中に「スキャン(記録)」し、その価値を見定めていくという、創世記のような壮大な使命を背負った物語が展開されます。
ゲームプレイの中核となるのは、スキャンした対象の情報を自在に操る「コード書き換えシステム」です。すべての存在は「コード」と呼ばれるパズルのピースのような情報の集合体で構成されています。プレイヤーはタッチペンを使って、預言書の中でこのコードを付け替えることができます。例えば、強敵の持つ「鋼鉄」や「無敵」といった強力なコードを抜き取って「紙」や「病気」のコードに差し替えれば、敵を劇的に弱体化させることが可能です。逆に、自分の武器に「炎」や「雷」のコードを埋め込んで属性を付与するなど、発想次第で戦況を有利にする戦略的なカスタマイズを行えます。
本作の独自性は、単なる戦闘のギミックに留まらず、世界への干渉手段として「書き換え」機能している点です。病弱な少女のコードを書き換えて健康を取り戻させたり、冷酷な人物の性格を変えたりと、NPCの運命さえもプレイヤーの手で修正することができます。アクションパートでは、敵を高く打ち上げる「ジャッジメントリンク」などの爽快な技もあり、RPGとしての育成要素とパズル的な思考、そして世界を作り変える全能感が融合した意欲作となっています。
開発元のマトリックスは、ニンテンドーDS版『ファイナルファンタジーIII』や『IV』のリメイクを手掛けた実力派スタジオです。本作のような「本の中に世界がある」「物語に介入する」というメタフィクション的なファンタジーに興味を持った方は、ミヒャエル・エンデの名作『はてしない物語』を読むことで、本を開くワクワク感と、物語世界に対する責任の重さをより深く味わうことができます。













コメントを追加