『ドラベース ドラマチック・スタジアム』は、2007年にニンテンドーDSで発売された野球アクションゲームです。月刊コロコロコミックで連載されていた人気漫画『ドラベース ドラえもん超野球外伝』を原作とし、ドラえもんたちが繰り広げる“超野球”の世界をゲーム化した本作は、原作ファンの期待を背負って登場しました。タイトルの「ドラマチック・スタジアム」は、DSの略称と掛けた言葉遊びにもなっており、発売当時は話題を呼びました。

プレイヤーは江戸川ドラーズの一員として、トーナメント形式の試合に挑みます。試合中には「ひみつ道具」や「必殺技」が使用可能で、タケコプターでホームランをアウトにしたり、満月大根斬りで一発逆転を狙ったりと、原作の破天荒な展開をそのまま再現したようなプレイが楽しめます。タッチペンで線をなぞることで発動する必殺技は、演出も派手で見応えがあり、子どもたちの心を掴む工夫が随所に施されています。

ただし、ストーリーモードは存在せず、使えるチームは主人公チームのドラーズのみという制限があります。他のチームは対戦相手として登場するものの、プレイヤーが操作することはできず、キャラゲーとしての自由度には限りがあります。それでも、勝利することでライバルキャラを助っ人として迎え入れることができるなど、原作の展開を再現した要素もあり、ファンには嬉しい仕掛けが用意されています。

ニンテンドーDSならではのタッチペン操作や2画面演出を活かした本作は、リアルな野球というよりも“ドラベースごっこ”を楽しむ作品です。原作の雰囲気を再現しつつ、子どもでも簡単に遊べる設計となっており、ファンアイテムとしての魅力を備えた一本です。

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