『ONI零 -戦国乱世百花繚乱-』は、2007年にコンパイルハートよりニンテンドーDS向けに発売されたアドベンチャーゲームです。PlayStation版『ONI零〜復活〜』の世界観を引き継ぎつつ、複数の主人公による群像劇形式で物語が展開されます。プレイヤーは15人のキャラクターから選択し、それぞれの視点で戦国時代の妖怪事件に関与していく構成となっています。

ゲームはタッチペン操作を中心に進行し、戦闘では矢印をなぞる入力方式やルーレットによる行動選択が採用されています。ただし、判定の不安定さやテンポの遅さが指摘されており、操作性に難があるとの評価も見られます。ストーリーは断片的で、キャラクターの顔合わせが終わった段階で終了する構成となっており、未完結感が強い内容です。

演出面では、PS版に登場した司狼丸や外道丸などのキャラクターが再登場し、ファン向けの要素も含まれています。一方で、物語の深掘りや戦闘の戦略性は控えめで、シリーズ従来のRPG要素とは異なる方向性が取られています。全体としては、ONIシリーズの世界観を簡易的に体験できる作品として位置づけられます。