『スーパーロボット大戦Operation Extend』は、2013年にPlayStation Portable向けに配信されたダウンロード専用のシミュレーションRPGであり、スパロボシリーズ初の章立て配信形式を採用した意欲作です。全8章構成で、各章ごとに20話以上のシナリオが用意され、シリーズ最多級のボリュームを誇ります。

物語の舞台は、異なる宇宙を繋ぐワープゲート技術が確立された未来。プレイヤーは、貿易企業「コネクト」の実戦部隊「コネクト・フォース」の一員であるセイシロウ・クサナギとなり、異次元から現れる謎の生命体「ミューカス」や、宇宙をまたにかける敵勢力と戦いながら、全宇宙の平和を守るための作戦「オペレーション・エクステンド」に挑みます。

本作の最大の特徴は、Wii用ソフト『スーパーロボット大戦NEO』で採用された3Dポリゴンによる戦闘演出と、マス目のない自由移動型マップシステムを継承・進化させた点にあります。さらに、最大5機によるグループ出撃や、素材を集めて強化パーツと交換する「パーツトレード」、新リソース「EC(Extend Coin)」の導入など、従来のスパロボとは一線を画す独自のシステムが多数搭載されています。

参戦作品は『コードギアス 反逆のルルーシュ』『ゾイド』『機動警察パトレイバー』『NG騎士ラムネ&40』『ケロロ軍曹』など、シリーズ初参戦タイトルを多数含む全40作品以上。主役級ユニットに絞った構成ながら、作品間のクロスオーバーは巧みに描かれ、異なる世界観が自然に融合しています。

また、オリジナルキャラクターであるセイシロウとヒマリの関係性や、ミューカスの正体に迫るストーリー展開も見どころで、最終章では全宇宙の戦力を結集した壮大な決戦が描かれます。配信終了後もなお、シリーズの中でも異彩を放つ作品として語り継がれています。