『アラビアンズ・ダウト 〜The engagement on desert〜』は、犯罪大国のプリンセスが悪党たちとの恋や新たな火種に巻き込まれるファンタジー・恋愛アドベンチャーゲーム。2014年01月30日にQuinRoseからPlayStation Portableで発売されました。本作は、2006年にPCで発売され、後にコンシューマーへ移植された『アラビアンズ・ロスト』の続編にあたります。前作で父親との賭けに勝ち、「普通」の生活への切符を手にしたはずの主人公アイリーンでしたが、両親が突然旅に出てしまったことで、急遽「王位代行」を務めることになります。そこへ他国の公子とその従者(主人公の元恋人)が現れ、国政と恋愛の両面で新たな波乱が幕を開けます。
ゲームプレイは、前作の特徴だったRPGや金策シミュレーションの要素を廃止し、テキストを読み進めて選択肢を選ぶオーソドックスなノベル形式のアドベンチャーゲームへと一新されました。これにより、難易度の高いパラメータ管理に追われることなく、純粋にシナリオとキャラクターとの掛け合いに没頭できる仕様となっています。物語は、前作の攻略対象たちと恋人同士になった後の甘いエピソードや、新たなトラブルに立ち向かう展開が描かれており、悪党だらけの国でのスリリングな日常をより深く楽しむことができます。
本作の独自性は、新キャラクターの登場によって複雑化する人間関係と、QuinRose作品特有の「毒」のあるシナリオにあります。主人公のはとこである公子「ジャレッド」と、その従者であり主人公の元カレでもある「セオドア」が新たに攻略対象として加わり、既存の婚約者候補たちとの対立や嫉妬、そして過去の因縁が絡み合うドラマチックな展開を見せます。「普通」になりたいと願いながらも、犯罪大国の王族としての資質を発揮してしまう主人公の葛藤や、一筋縄ではいかない悪党たちの美学が、豪華声優陣によるフルボイスで鮮やかに描かれています。
開発元のQuinRose(クインロゼ)は、ファンタジー世界を舞台にした独自の乙女ゲームで人気を博したブランドです。本作の前日譚にあたる『アラビアンズ・ロスト』は、同ブランドの代表作の一つであり、大陸シリーズとして世界観を共有する作品も存在します。砂漠の国やアウトローたちの物語に興味を持った方は、前作のゲームや公式ファンブック、またはアラビアンナイトをモチーフにした冒険小説などを読むことで、そのエキゾチックで危険な魅力に触れることができます。













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