『Jewelic Nightmare』、2013年12月26日にアイディアファクトリー(オトメイト)から発売されたPlayStation Portable対応の超ギャップ恋愛アドベンチャーゲーム。夢の中の幻想的な世界と、現実のシビアな日常を行き来しながら、瓜二つの容姿を持つ二人の男性との間で揺れ動く恋を描いた、二面性をテーマにしたファンタジー作品となっています。

物語の主人公・月代みちる(名前変更可能)は、毎晩のように見る夢の中で、宝石の国「カルミナ城」の城主から、5人の宝石の美男子たちの中から相応しい相手を選べと命じられます。夢の世界の彼らは、ダイヤモンドやルビーの化身として浮世離れした美しさと純粋さを持っていますが、目が覚めた現実世界で出会う彼らは、見た目はそっくりでも性格や境遇が全く異なる「人間」でした。プレイヤーは夢と現実の二重生活を送りながら、理想的な夢の住人と、欠点だらけだが人間味のある現実の彼、どちらの手を取るかという究極の選択を迫られます。

本作の最大の特徴は、公式ジャンル名にもなっている「超ギャップ」です。夢の中では俺様な王子様が現実では堅物な刑事だったり、夢では情熱的な野獣が現実では奥手な花屋だったりと、同じ顔を持つ二人の極端な性格差がプレイヤーを翻弄します。物語の鍵を握る「月光石のペンダント」を使用することで隠された選択肢が出現し、彼らの本音や新たな一面を引き出すことができるシステムも搭載されています。

山本佳奈氏による透明感あふれるイラストと、夢と現(うつつ)の境界で試される愛の行方。甘い夢に溺れるか、痛みを伴う現実を受け入れるか、プレイヤーの決断が少女の未来を決定づけます。

本作は、オトメイトから発売された完全オリジナル作品です。キャラクターデザインに山本佳奈氏、シナリオに関涼子氏を起用し、「夢と現実」「二面性」をコンセプトに制作されました。宝石を擬人化したファンタジックな設定と、現実的な人間ドラマの対比が特徴で、MAGES.が音楽制作に参加するなど、演出面にも力が入れられています。

Jewelic Nightmare