『死神所業〜怪談ロマンス〜』は、人間と妖怪が共存する不思議な街を舞台に、死神の少女の恋と仕事を描く和風ファンタジー・恋愛アドベンチャーゲーム。2013年11月14日にQuinRoseからPlayStation Portableで発売されました。本作は、同年3月に発売された『死神稼業〜怪談ロマンス〜』の続編にあたり、前作のエンディング後の物語や新たな展開が収録されています。主人公の黒門澄は、とある事情から「死神」の職に就いている女子高生。彼女は昼間は普通の学生として過ごし、夜は死神として人の魂を狩る二重生活を送りながら、同じ死神や妖怪の血を引く男性たちとの関係を深めていきます。

ゲームプレイは、テキストを読み進めながら選択肢を選んで物語を分岐させるオーソドックスなノベル形式で進行します。物語は、前作で結ばれたキャラクターとのその後を描く「恋人同士」のルートや、新たな視点で描かれるストーリーなど、複数のルートが存在します。死神としての仕事(魂の回収)と、学園での日常パートが交互に描かれ、プレイヤーの選択によって主人公の運命や、攻略対象キャラクターとの親密度が変化し、甘い結末から悲劇的なバッドエンドまで多岐にわたるエンディングへと分岐します。

本作は、QuinRose作品特有の「死」や「異種族間の倫理観」といったシリアスなテーマを扱いながらも、個性的なキャラクターたちによるコミカルな掛け合いが特徴です。中井和哉氏や石田彰氏をはじめとする豪華声優陣が演じる攻略対象たちは、主人公の育ての親であったり、ライバル会社の社員であったりと複雑な立場にあり、単なる恋愛だけでなく、死神という職業ゆえの葛藤や、妖怪たちの社会構造といった独自の世界観が深く掘り下げられています。

開発元のQuinRose(クインロゼ)は、「アリスシリーズ」などで知られる乙女ゲームブランドであり、童話や怪談をモチーフにしたダークファンタジー作品に定評がありました。本作のような「死神」や「妖怪」が登場する現代和風ファンタジーに興味を持った方は、京極夏彦氏の小説や、妖怪を扱った民俗学の書籍を読むことで、ゲームの背景にある日本的な死生観や伝承の奥深さをより深く理解することが可能です。

死神の精度 (文春文庫)

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