『しらつゆの怪』、2013年8月1日にアイディアファクトリー(オトメイト)から発売されたPlayStation Portable対応の儚くも恐ろしい現代怪奇アドベンチャーゲーム。霧深い田舎町を舞台に、「露喰い」と呼ばれる怪異の儀式に巻き込まれた少年少女たちが、死の運命から逃れるために戦う和風ホラー作品となっています。
物語の主人公・三谷露葉(名前変更可能)は、高校への転入を機に、かつて暮らしていた故郷「白露町」へと戻ってきます。しかし、再会した懐かしい幼馴染や新たな友人たちと共に、彼女は妖(あやかし)の引き起こす神隠し事件の当事者となってしまいます。腕に刻まれた赤い刻印は、死へのカウントダウン。彼らは生き残るためにパートナーと協力し、町に伝わる忌まわしい伝承の謎を解き明かそうと奔走します。
本作は、全体に漂う湿度の高い和風ホラーの雰囲気が特徴です。童謡「通りゃんせ」をモチーフにした不気味な世界観の中で、恐怖に怯えながらも互いを支え合うキャラクターたちの絆が描かれます。特定の選択肢によって物語が分岐し、謎を解き明かして生還するハッピーエンドだけでなく、狂気に囚われたり妖に魅入られたりするバッドエンドも用意されており、その陰鬱で美しい結末も作品の魅力の一つです。
榊空也氏による透明感のある儚げなイラストが、怪異の恐ろしさと、極限状態で育まれる恋の切なさをより一層引き立てています。
本作は、オトメイトから発売された完全オリジナル作品です。イラストレーター・榊空也氏をキャラクターデザインに起用し、童謡や民俗学的なモチーフを取り入れた現代怪奇ファンタジーとして制作されました。ホラー要素と恋愛要素を融合させた独特の作風や、バッドエンドの美しさなどが一部のファンからカルト的な支持を集めています。












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