『バカとテストと召喚獣 ポータブル』は、文月学園を舞台にした「試験召喚戦争」をすごろく形式で再現した試験召喚ボードゲームです。2012年12月13日に角川ゲームスからPlayStation Portableで発売されました。

物語は、試験の点数が召喚獣の強さに反映される独自の「試験召喚システム」を中心に進みます。プレイヤーは吉井明久を含む全9人の登場人物から一人を選択し、学園祭の裏側で勃発した新たな試召戦争(ししょうせんそう)へ身を投じます。アドベンチャーパートとボードゲームパートを融合させ、アニメ版と同じ声優陣によるフルボイスで物語を盛り上げる仕組みです。

メインのボードゲームパートは、ルーレットを回してマップを周回しながら学園内の「備品」を占領していく陣取りすごろくがベースです。自分の止まったマスに備品を配置して他プレイヤーから通行料を徴収したり、備品をレベルアップさせて資産価値を高めたりする戦略的な駆け引きを主軸に置きます。最終的に目標金額を達成した状態で特定の地点へゴールすれば勝利です。

召喚獣バトルはプレイヤー同士が同じマスに止まると発生し、キャラクターの「試験の点数」がそのまま戦力に直結します。点数が高いほど攻撃力や体力が有利に働くため、マップ内の「試験マス」で発生するミニゲーム(試験)をクリアして高得点を維持し続ける必要があります。コンディションの調整やアイテムカードでの妨害工作も勝機を掴むための重要な要素に据えられました。

4人までの通信対戦に対応したフリー対戦モードのほか、アニメのエピソードに基づいたイベントを多数収録しています。特定の条件を達成することで開放されるギャラリー要素も豊富です。学園の設備を力で奪い合うという原作の設定を、ボードゲームという枠組みで忠実に再現しました。

『バカとテストと召喚獣 ポータブル』は、井上堅二によるライトノベル『バカとテストと召喚獣』を原作にしています。成績によって設備が露骨に差別される文月学園を舞台に、最底辺のFクラスの生徒たちが知恵と「バカ」を武器に上位クラスへ挑む学園コメディです。

バカとテストと召喚獣