『銃声とダイヤモンド』は、2009年6月18日にソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたPlayStation Portable専用の交渉アドベンチャーノベルで、交渉人として凶悪事件に挑む異色のサウンドノベル作品です。

物語の舞台は近未来の東京。警視庁は凶悪犯罪に対応するため、交渉専門部隊「ゼロ課」を新設し、主人公・鬼塚陽一はその一員として人質事件や立てこもり事件の現場に赴きます。プレイヤーは彼となり、犯人とのリアルタイム交渉を通じて事件の解決を目指します。

本作の最大の特徴は、選択肢のタイミングや会話の間(ま)までもが交渉結果に影響を与える「交渉システム」です。犯人の感情メーターを見極めながら、時に挑発し、時に共感を示すことで、交渉を有利に進めていきます。交渉の結果によってストーリーの展開や結末が変化するマルチエンディング方式が採用されています。

シナリオ監修には『かまいたちの夜』『街』などで知られる麻野一哉氏が参加しており、緊張感と人間ドラマが交錯する重厚な物語が展開されます。プロローグと6つのエピソードで構成され、各事件には異なる犯人像と交渉戦略が求められます。