『海腹川背Portable』は、伸縮自在のゴムロープを駆使して複雑な地形を攻略するラバーリング・アクションゲームです。2008年3月27日にマーベラスエンターテイメントからPSPで発売されました。1994年にスーパーファミコンで登場し、その独特な物理挙動と高難度なゲーム性でカルト的な人気を博した初代『海腹川背』をベースに、新ステージや新機能を追加した携帯機向けタイトルとして展開されています。プレイヤーはリュックを背負った少女「海腹川背」となり、魚介類や巨大な野菜が動き回るシュールな世界を冒険します。

本作の操作は、十字キーによる移動とジャンプ、そしてルアーの付いたゴムロープを投げるアクションで構成されます。ロープを壁や天井に突き刺し、ゴムの伸縮や振り子の原理を利用して、通常のジャンプでは届かない場所へ飛び移ることがプレイヤーの目的です。敵を攻撃して倒すことよりも、ロープの張力をコントロールして落下を防ぎ、制限時間内にゴールである扉へ到達する「移動のテクニック」が極めて重要となります。

PSP版独自の特徴として、オリジナル版のステージ構成に加え、本作のために制作された新規ステージが多数収録されています。また、自分のプレイを記録できる「リプレイ機能」が搭載されており、会心のスーパープレイを保存していつでも再生したり、失敗した箇所の挙動を研究したりすることが可能です。一見すると可愛らしいキャラクタービジュアルですが、その実態は0.1秒の操作ミスが命取りになる硬派な死にゲーであり、試行錯誤の末に難所を突破した瞬間の達成感は格別です。

本作のキャラクターデザインは『ドカポン』シリーズなどで知られる近藤敏信氏、ゲームデザインは酒井潔氏が手掛けています。独特の物理演算と不可思議な世界観は、後のインディーゲーム界にも多大な影響を与えました。ゲーム本編を楽しんだ後は、設定資料集やシリーズのサウンドトラックを探求することで、食材たちが闊歩するあの不思議な世界の背景をより深く理解することができます。
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