『新世紀エヴァンゲリオン2』は、第3新東京市という仮想空間を高度なAIが制御し、キャラクターたちの日常と戦闘をリアルタイムで再現するワールドシミュレーター。
2003年11月20日にバンダイからPlayStation 2で発売され、2006年4月27日には新シナリオや追加要素を盛り込んだPlayStation Portable版『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』が登場しました。
ゲームの核となるのは、アルファ・システムが開発したゲームエンジン「Mars」による世界シミュレートです。登場するキャラクターたちは、食欲、睡眠欲、親愛、孤独といった自身の欲求や感情に基づき、AIの判断で自律的に行動します。プレイヤーは碇シンジをはじめとする特定のキャラクターを操作し、日々の生活を通じて他者との関係を築きながら、いつ訪れるかわからない使徒との戦いに備えます。誰と親しくなり、どのような放課後を過ごすかという選択が、キャラクターの精神状態や戦闘時のパフォーマンスに直接影響を与える設計です。
本作の最大のトピックは、膨大な設定資料「機密情報」の存在です。これは監督の庵野秀明氏への徹底したインタビューに基づき、物語の根幹に関わる「第一始祖民族」や「使徒の正体」といった原作では語りきれなかった裏設定をゲーム内で開示するものです。特定の条件を満たすことで閲覧可能になるこのデータは、当時のファンの間で大きな反響を呼び、作品世界を補完する重要な資料としての価値を確立しました。
戦闘パートはフル3Dのアクション形式で行われ、エヴァンゲリオンを操作して使徒を迎撃します。しかし、単なるアクションの技術だけでなく、日常パートで培ったパイロットの精神状態や、NERV内での予算配分による武器の充実度などが勝敗に大きく関与します。原作のストーリーをなぞるだけでなく、プレイヤーの行動次第では原作とは全く異なる人間関係や結末、あるいは平和な日常が続くifの展開へと分岐する多層的な構造が特徴です。
PSP版の『造られしセカイ』では、アスカ編やカヲル編といった特定のキャラクターに焦点を当てた新シナリオが追加されたほか、AIの挙動調整やシステムの改良が図られました。桝田省治氏によるゲームデザインは、キャラクターコンテンツとしての枠を超え、一つの生命が息づく箱庭としてのエヴァンゲリオンの世界を体験させる独自のゲーム性を構築しています。
『新世紀エヴァンゲリオン2』は、1995年に社会現象を巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を原作とする作品です。本作は特に「世界のシミュレート」と「設定の補完」に特化しており、ファンにとってのバイブル的な側面を持つタイトルとなっています。













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