『Mobile Train Simulator 京成・都営浅草・京急線』は、2006年2月23日に音楽館よりPlayStation Portable向けに発売された鉄道運転シミュレーションゲーム。本作は、高画質カメラで撮影された実写映像を用い、運転席からのリアルな視点で電車の操縦を楽しむことができる「Train Simulator」シリーズの携帯機向け作品です。PlayStation 2で発売された同名タイトルをベースにしつつ、携帯機ならではの手軽さを考慮したシステム調整や途中セーブ機能が追加されています。
収録路線は、京成電鉄・都営地下鉄・京浜急行電鉄の3社局にまたがる直通運転区間を再現しており、羽田空港から都営浅草線を経由して成田空港へ至る長距離運転が可能です。プレイヤーは最初にいずれか1社のライセンスを取得して試験に挑み、その結果に応じて隣接する路線の運転資格を得ていく「ライセンス制度」により、段階的に活動範囲を広げていきます。京急の赤い電車や京成スカイライナーなど、各社を代表する車両を操り、地上から地下、そして再び地上へと変化する車窓風景を楽しむことができます。
ゲームシステムにおいては、試験や教習で得たポイントを使って新たな車両を購入したり、走行距離に応じてメンテナンスを行ったりする「車両マネジメント要素」が特徴です。また、PSP版独自の機能として、ブレーキ操作のタイミングや強さを視覚的にアシストする「ブレーキナビ」が試験中でも使用可能となっており、シリーズ初心者でも実写映像ならではの臨場感と正確な定時停車運転の醍醐味を味わえるよう配慮されています。
原作となる『Train Simulator 京成・都営浅草・京急線』は、2005年に音楽館よりPlayStation 2用ソフトとして発売された鉄道運転シミュレーションゲームです。ミュージシャンの向谷実氏が代表を務める同社が手掛ける「Train Simulator」シリーズの一つであり、シリーズで初めて3つの鉄道会社にまたがる直通運転を実現した画期的な作品でした。本作PSP版はこのPS2版をベースに、いつでもどこでもプレイできるようUIやシステムを最適化した移植版にあたります。












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