『スーパーロボット大戦MX ポータブル』は、2005年にPlayStation Portable向けに発売されたシミュレーションRPGで、2004年にPlayStation 2で登場した『スーパーロボット大戦MX』の移植作品です。バンプレストのPSP参入第1弾タイトルとして、携帯機でのスパロボ体験を大きく進化させた意欲作です。

本作は、原作アニメの枠を超えたクロスオーバー作品であり、『新世紀エヴァンゲリオン』『ラーゼフォン』『冥王計画ゼオライマー』『GEAR戦士電童』『劇場版 機動戦艦ナデシコ』など、個性豊かなロボット作品が多数参戦。特に『エヴァ』と『ラーゼフォン』の世界観が物語の中核を担い、重厚かつ哲学的なストーリーが展開されます。

ゲームシステムはPS2版をベースにしつつ、難易度の調整や「お気に入り作品」選択数の増加(1作品→3作品)、どこでもセーブ機能の追加など、携帯機向けに最適化された改良が施されています。戦闘はフルボイス対応となり、携帯機でありながら臨場感あふれる演出が楽しめるのも大きな魅力です。

また、支援攻撃やダブルアタック、地形破壊、多階層マップといった戦術要素も健在で、戦略性の高いバトルが展開されます。オリジナル主人公であるヒューゴ・メディオとアクア・ケントルムの物語も、原作作品とのクロスオーバーを通じて深みを増し、プレイヤーの心を揺さぶります。

『スーパーロボット大戦MX ポータブル』は、シリーズの魅力を凝縮しつつ、携帯機ならではの遊びやすさとボリュームを両立させた一作であり、スパロボファンにとっては見逃せないタイトルです。