『桃太郎電鉄2010 戦国・維新のヒーロー大集合!の巻』は、2009年にWii向けに発売されたシリーズ第19作目のボードゲームです。本作は、戦国・維新時代の歴史ヒーローたちが登場する新要素を軸に、従来の資産競争型ゲームに戦略性とイベント性を強化した構成となっています。タイトルに初めて西暦表記が採用されたほか、マップの拡張や物件数の増加により、シリーズ最大級のボリュームを誇る設計です。
ゲームモードは「いつもの桃鉄」「桃鉄3年決戦!」「桃鉄10年トライアル!」など複数用意されており、最大100年の長期プレイから短期集中型の対戦まで対応しています。特に「桃鉄10年トライアル!」では、Wi-Fi接続による全国ランキングへの挑戦が可能であり、オンライン要素が強化された構成です。また、クラシックコントローラPROやゲームキューブコントローラにも対応しており、操作性の選択肢が広がっています。
本作の最大の特徴は、戦国・維新時代の偉人たちが「歴史ヒーロー」として登場する点です。特定の駅の物件を独占することで、伊達政宗や坂本竜馬などが仲間となり、プレイヤーに有利な効果をもたらします。これにより、物件購入の戦略性が高まり、単なる資産競争に留まらない展開が可能となっています。さらに、新たなゲストボンビー「エアプレンボンビー」「バクレツボンビー」なども登場し、ゲームバランスに変化を与える要素が追加されています。
演出面では、土居孝幸によるキャラクターデザインが本作を最後に降板しており、シリーズの節目となる作品でもあります。音楽は池毅が担当し、これも据置機向けシリーズでは最後の参加となりました。オープニングムービーには銚子電鉄のラッピング車両が登場するなど、実在の鉄道との連携演出も施されています。これらの要素により、本作はシリーズの集大成的な位置付けを持つタイトルとして構成されています。
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