『ガンスタースーパーヒーローズ』は、メガドライブ用ソフト『ガンスターヒーローズ』の続編的リメイクとして、ゲームボーイアドバンス向けに開発されたアクションシューティングゲームです。開発は前作と同様にトレジャーが担当し、演出面では多関節キャラクターやラスタースクロールなど、GBAの性能を限界まで引き出す設計が採用されています。一方で、ゲーム構成やシナリオ面では前作の焼き直し要素が強く、完全新作と銘打ちながらも実質的にはリメイクに近い内容となっています。

本作では、プレイヤーキャラクターとしてレッドとブルーの2人が登場し、それぞれ異なる武器構成と操作特性を持っています。武器システムは前作の合成方式を廃止し、初期装備の3種(レッド専用、ブルー専用、共通武器)に限定された構成となっており、戦略性は簡略化されています。また、投げ技の削除やソード・バズーカの追加など、アクション面にも変更が加えられていますが、一部の新要素は操作性やゲームバランスに課題を残す結果となっています。

ステージ構成は全7面で、序盤の4ステージは任意選択式、後半は固定進行となっています。各ステージにはセガの往年のゲームをモチーフにした演出が挿入されており、『アフターバーナー』『ギャラクシーフォース』『サンダーブレード』などの要素が導入されています。ただし、これらの特殊ステージは操作性や視認性に難があり、テンポを阻害する要因として批判的な評価を受けています。特にサンダーブレード面は難易度調整の不備が顕著であり、プレイヤーに不利な要素が集中しています。

シナリオはメタフィクション的要素を含む構成で、難易度とキャラクター選択によって展開が変化します。ハードモードでのみ物語の全容が明かされる設計となっており、トレジャーストーンの正体や世界の構造に関する情報が提示されます。一方で、演出や台詞回しに違和感があるとの指摘もあり、特にレッドの性別設定や言動に関する評価は分かれています。総じて、演出面では高評価を得ているものの、ゲーム性や構成面では前作からの劣化が目立つ作品と位置付けられています。