『機動劇団はろ一座 ハロのぷよぷよ』は、2005年7月21日にバンダイからゲームボーイアドバンス向けに発売されたキャラクター系パズルゲームで、開発はアロワナが担当しました。セガの許諾を得て『ぷよぷよ通』のシステムをベースにしつつ、『機動戦士ガンダム』のキャラクターたちをSD化して登場させた異色のコラボ作品であり、原作の名台詞をパロディ化したボイス演出や漫才デモを多数収録した“キャラゲー特化型ぷよぷよ”として構成されています。

ゲーム中では、ぷよぷよがすべてハロに置き換えられており、5色のハロと「おじゃまぷよ」に相当するサイコハロが登場します。基本ルールは『ぷよぷよ通』準拠で、相殺や連鎖による攻撃が可能ですが、太陽ぷよやフィーバーモードといった後年の要素は未実装です。最大の特徴は「ボイスカスタム」機能で、連鎖ごとのボイスを自由に設定でき、原作アニメの名台詞やパロディ(例:「対戦相手は化け物か!」)を連鎖数に応じて再生させることができます。

登場キャラクターはアムロ・レイ、シャア・アズナブル、セイラ・マス、ブライト・ノア、ララァ・スン、ランバ・ラル、スレッガー・ロウ、マ・クベ、ギレン・ザビなどで、全員に専用BGMと漫才デモが用意されています。さらに、隠しキャラとしてマ・クベの壺が擬人化された「ツボ」も登場し、ノーコンティニューで全勝すると出現します。漫才デモは100種類以上収録されており、キャラの組み合わせによって複数パターンが存在するため、コレクション性も高く設計されています。

演出面では、GBA音源ながら原作BGMのアレンジや、キャラの表情変化、連鎖に合わせたアクションなどが盛り込まれており、ファン向けのサービス精神が強く感じられます。一方で、ぷよ(ハロ)の色が判別しづらい、操作レスポンスがやや鈍い、対戦バランスが粗いといった難点もあり、純粋なパズルゲームとしての完成度は高くありません。あくまで『ガンダム』ファン向けのキャラゲーとして楽しむ作品です。