『トータルサッカーアドバンス』は、実名選手2000人以上が登場する“戦術特化型”サッカーシミュレーションです。
本作は、ウィニングイレブン系の操作型ではなく、フォーメーション・選手起用・戦術設定を軸に試合を進める監督視点のサッカーゲームです。登場選手は中田英寿・小野伸二など、当時の日本代表を含む世界のスター選手が実名で収録されており、Jリーグ・セリエA・プレミアリーグなど、38か国以上の代表・クラブチームが使用可能です。
試合は真上からの見下ろし視点で進行し、グラウンドのコンディション(ぬかるみ・凍結など)も反映される設計。トーナメントモードではグループリーグ→決勝トーナメントの構成で、1敗で即脱落という緊張感あるルールも採用。リーグモードでは自由なチーム編成が可能で、好みのクラブだけで独自リーグを構築することもできます。
ただし、選手グラフィックは頭部のみの簡略表示で、アクション性や臨場感は控えめ。選手の個別モーションや細かなプレイ演出は省略されており、「この人数とデータ量、GBAでは限界だったか…」と感じる場面も。とはいえ、2000人以上の実名選手を収録したデータベース型サッカーゲームとしては、当時のGBAソフトでは異例のボリュームを誇ります。
ゲームボーイアドバンス専用タイトルとして2002年5月31日に発売され、Ubisoftブランドで展開された本作は、“選手データで遊ぶ”サッカーゲームの先駆けとして記憶される一作です。
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