2001年3月21日にタムよりゲームボーイアドバンス専用ソフトとして発売された『ぼくは航空管制官』は、PC版で人気を博した航空管制シミュレーションを携帯機向けに再構成した作品です。プレイヤーは航空管制官として、羽田・名古屋・関西・新千歳の4空港を舞台に、航空機の離着陸や地上誘導を安全かつ効率的に指示していきます。

ゲームでは、各空港の発着スケジュールや風向き、混雑状況を考慮しながら、航空機の進入・離陸・誘導路移動などの指示を出します。プレイヤーはフラップボードを確認し、タイムスケジュールに沿って航空機を誘導する必要があります。指示のタイミングが悪いと、滑走路の混雑や衝突の危険が生じるため、状況判断と操作精度が求められます。

新千歳空港では、夏と冬の環境を選択でき、冬季には降雪による視界不良や滑走路制限など、季節特有の運用が再現されています。登場する航空機は10種類以上で、日本エアシステムやノースウエスト航空とのタイアップにより、実在の社名で登場します。

また、GBA版独自の要素として、プレイヤーがオリジナルの発着スケジュールを組むことが可能です。これにより、自由度の高い管制運用が可能となり、空港の運用を自分の手で構築する楽しさが加わります。携帯機ながら、航空交通管制協会の監修により、専門性と遊びやすさが両立された設計となっています。