『夢のつばさ -Fate of Heart-』は、2001年7月26日にKIDがドリームキャスト向けに発売した恋愛アドベンチャーゲームです。前作『夢のつばさ』（PlayStation版）をベースに、追加シナリオや演出強化を施した移植版であり、タイトルに「Fate of Heart」が付加されています。

物語は、父の形見である複葉機「ULP」で空を飛ぶことを夢見る高校生・深山直人を主人公に展開。夏休みを目前に控えたある日、謎の少女・瑞雲しずくが突然現れ、直人の家に居候することになります。彼女の登場によって、幼なじみの深山勇希との関係にも変化が生じ、直人の夏は特別なものへと変わっていきます。

ゲームは選択肢によって物語が分岐するオーソドックスな形式で、各ヒロインに専用ルートとアペンドシナリオが用意されています。システム面では、クイックロードやバックログ、音楽鑑賞などKID製ADVの標準機能を搭載。キャラクターデザインは成瀬ちさとが担当し、温かみのある絵柄が作品の雰囲気と調和しています。

ヒロインは瑞雲しずく、深山勇希、白菊桜花、秋水志菜乃の4人。それぞれ異なる背景や性格を持ち、シナリオも多様性に富んでいます。特に桜花ルートはコミカルな展開と重いテーマが交錯し、シリーズ中でも印象的な構成となっています。