『マーズマトリックス』は、2000年11月9日にカプコンからセガ ドリームキャスト向けに発売された縦スクロール型の弾幕シューティングゲーム。開発はタクミコーポレーションが担当し、アーケード版からの移植作品として登場しました。硬派な世界観と、ポリゴンによるプリレンダリングを活かした2Dグラフィックが特徴です。

本作では、操作に必要なボタンが1つのみというシンプルな設計ながら、その1ボタンでショット、貫通弾、敵弾反射(モスキート)、ボンバーという4種の攻撃を使い分ける独自のシステムを採用。敵弾を吸収して反射する「モスキート」機能は、攻防一体の戦術を可能にし、吸収した弾は金色の「キューブ」に変化。これを集めることで経験値が蓄積され、ショットの強化やスコア倍率の上昇につながります。敵機との接触ではミスにならないなど、他の弾幕系とは一線を画す設計も見られます。

ドリームキャスト版では、スコア桁数の拡張やオープニングムービーの追加、プレイ中に獲得したキューブを通貨として使用するショップシステムが導入され、やり込み要素が強化されています。さらに、アレンジモードやスコアアタックモードも搭載されており、プレイヤーの挑戦意欲を刺激する構成。音楽はタクミ社の上西泰史が手がけ、ミニマルかつ過激なテクノサウンドがゲームの緊張感を高めています。