1990年代、家庭用ゲーム機市場で一世を風靡したスーパーファミコン。数々の名作が生まれたこのプラットフォームで、手軽さと奥深さを両立させた野球ゲームとして人気を博したのが、ナムコ(後のバンダイナムコゲームス)の「スーパーファミスタ」シリーズです。
その中でも、1995年3月3日に発売された「スーパーファミスタ4」は、シリーズの進化を象徴する作品と言えるでしょう。従来の2D視点に加え、3D視点による高低差の概念を導入し、よりリアルなプレイ感覚を実現しました。
また、ゲーム内容以外にも、当時としては画期的な試みがなされています。実在企業の広告としてキリンビバレッジ(KIRIN)と契約し、球場やゲーム画面に広告を挿入。これは、ゲーム業界における企業タイアップの先駆けとも言える事例です。
さらに、各チームに本拠地球場(ホームグラウンド)が設定され、臨場感が向上。オールスターゲームには「東西対抗(オールイースト対オールウエスト)」が追加され、新たな楽しみ方が生まれました。オリジナル選手を作成し球団の入団テストを受けるモードも追加され、育成要素も強化されています。
そして、「スーパーファミスタ4」を語る上で欠かせないのが、「野次」という音声要素の導入です。球場ごとの方言にちなんだ観客からの野次が流れ、プレイをさらに盛り上げました。これらの要素が組み合わさり、「スーパーファミスタ4」は、単なる野球ゲームを超えた、時代を反映するエンターテインメント作品として、多くのファンに愛されました。
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