『SDガンダム GGENERATION CROSSRAYS』は、2019年11月28日にバンダイナムコエンターテインメントからPlayStation 4/Nintendo Switch/Steam向けに発売されたシミュレーションRPGで、開発はトムクリエイトが担当しました。『Gジェネ』シリーズの中でも異色の構成を持ち、宇宙世紀を一切排除し、「新機動戦記ガンダムW」「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダム00」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の4系統に特化した“アナザー限定構成”が最大の特徴です。
本作は原作追体験型のシナリオ構成を採用しており、各作品のストーリーを章立てで再現しつつ、プレイヤーは自軍部隊を編成して戦場に投入する形式です。『ジェネシス』から導入された3Dモデルによる戦闘演出はさらに強化され、カットインやボイス演出、BGM演出なども充実しています。たとえば『W』ではゼロシステム発動演出、『SEED』では種割れ演出、『00』ではトランザム発動演出など、原作再現に力が入っています。
ゲームシステムは、戦艦を中心としたグループ制に加え、母艦を持たない「遊撃グループ」、非戦闘部隊を派遣して報酬を得る「グループ派遣」などの新要素が導入されました。ユニットの開発・設計・捕獲・強化といった従来の育成要素も健在で、GETゲージやアビリティ継承、マイキャラクターの育成など、やり込み要素も豊富です。
登場作品は30作以上にのぼり、『G-UNIT』『ASTRAY』『00F』『月鋼』などの外伝・MSV系も多数収録されています。DLCでは『Gガンダム』『AGE』『G-レコ』『ビルドファイターズ』『クロスボーン』などの機体・キャラが追加され、最終的には700機以上のユニットが使用可能となりました。さらに、2021年には全DLCを収録した『プラチナムエディション』も発売されています。
演出面では、オープニングテーマ「Remains」(歌:EMPiRE)、エンディングテーマ「Color」(歌:みゆな)などが採用され、戦闘中のBGM設定やキャラボイス演出も細かくカスタマイズ可能です。一方で、宇宙世紀作品の不在、クロスオーバー要素の希薄さ、戦闘テンポの遅さなどが指摘されることもありましたが、アナザー作品に特化した構成と演出の完成度は高く評価されています。
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