名称 | RIOT - Civil Unrest |
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ジャンル | リアルタイムストラテジー |
発売元 | Merge Games |
発売日(配信日) | 2019年10月10日 |
機種 | PlayStation4(PS4) |
年齢区分 |
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社会の不平等が極限まで達した時、人々の不満は暴力的な騒乱となって噴出する。本作は、そんな世界各地で実際に起きた、あるいは起こりうる紛争をテーマにした異色の作品だ。プレイヤーは、秩序を守る側の警察、あるいは怒りに燃える暴徒、どちらかの視点を選択し、それぞれの立場から抗争を体験することになる。どちらが正義か? どちらが悪か? その答えは、プレイヤー自身の行動によって変わる。正解のない、重く、そして考えさせられるテーマを、他に類を見ない斬新なゲームシステムで表現した意欲作と言えるだろう。
本作の最大の特徴は、その独特な操作方法にある。ユニットを直接操作するのではなく、群衆心理を操るような、より抽象的な指示を与えるのだ。警察であれば、催涙ガスを投げるタイミング、バリケードの配置、鎮圧部隊の突入角度など、暴徒であれば、投石の指示、占拠場所の選定、逃走経路の確保など、状況全体を俯瞰し、的確な判断を下すことが求められる。まるでリアルタイムストラテジーのような戦略性と、アクションゲームのような緊迫感が融合した、他に類を見ないゲーム体験を提供する。
本作には、明確なストーリーラインは存在しない。しかし、ゲームに登場する紛争は、いずれも現代社会が抱える問題、格差、貧困、差別などを背景にしている。プレイヤーは、それぞれの紛争における双方の視点を体験することで、安易な善悪二元論に陥ることなく、問題の本質に迫ることができるだろう。抗議運動の熱狂、警察の苦悩、そして、暴力の連鎖… 様々な感情が交錯する、重厚な人間ドラマが、プレイヤーの選択によって紡ぎ出されていく。
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