1992年6月10日にナムコからファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された『三国志II 覇王の大陸』は、トーセが開発を手掛けた歴史シミュレーションゲームです。前作『三国志 中原の覇者』から様々な要素が追加・変更され、より戦略性の高いゲームプレイが楽しめるようになりました。音楽は天岸真志が担当しています。

本作では、プレイヤーは好きな君主を選んで天下統一を目指します。武将にはレベル制が導入され、育成要素が加わりました。また、戦略の要となる兵糧の概念が「米」として表現され、都市の運営に深く関わる要素となっています。

ゲーム中には定期的に「自然災害」が発生し、都市のステータスに影響を与えます。洪水や日照りといった災害に備え、軍資金を消費して対策を講じる「防災」コマンドも新たに導入されました。民衆には金と米を、武将には金もしくは宝を与えることで、忠誠度を高めることが可能です。

戦闘面では、一騎討ちに影響を与える武器や防具を武将に装備させることが可能になり、戦略の幅が広がりました。合戦パート開始時には陣形を変更できるようになった他、他国の武将を引き抜いたり、君主との離間を画策したり、他国と同盟を結んだりと、外交面での駆け引きも重要になります。武将には寿命の概念が追加され、世代交代も考慮した国づくりが求められます。

その他、自国や他国の城の様子を回数無制限に閲覧できる偵察コマンドや、出陣のための金銭コストが不要になった点、自国の城の太守を自由に任命できるコマンド、質屋での米の取引、武器屋での武器・防具の購入など、細部にわたって様々な新要素が盛り込まれています。