『ガンダムバーサス』(GUNDAM VERSUS)は、2017年7月6日にバンダイナムコエンターテインメントからPlayStation 4向けに発売されたチームバトルアクションゲームで、開発はバンダイナムコスタジオおよびVSTG PROJECTが担当しました。『機動戦士ガンダム VS.』シリーズ15周年記念作品として制作され、アーケード移植ではなく家庭用オリジナルタイトルとして構成されたのが最大の特徴です。

本作は従来の2on2対戦に加え、3on3や5人協力で巨大ボスに挑む「5vsボス」モードなど、オンラインマルチプレイを重視した構成が採用されました。アーケード版とは異なり、PS4専用に最適化された操作系・UI・演出が導入されており、シリーズ初の「第5世代」として位置づけられています。

登場機体は90機以上で、TV・OVA・劇場・外伝・SD・ビルド系など幅広い作品群から参戦しています。『鉄血のオルフェンズ』『Gのレコンギスタ』『クロスボーン・ガンダム ゴースト』『ミッシングリンク』など、当時としては初参戦となる作品も多く、DLCによってさらに多数の機体が追加されました。また、ストライカーセレクトや覚醒システム、ブーストダイブなどの新要素も導入され、戦術の幅が広がっています。

演出面では、通常版に加えて『プレミアムGサウンドエディション』が同時発売され、歴代アニメ主題歌や挿入歌(「嵐の中で輝いて」「JUST COMMUNICATION」「BEYOND THE TIME」など)をBGMとして使用可能です。さらに、機体ごとのカットイン演出やボイス、原作再現のセリフなども充実しており、ファン向けのサービス精神が強く感じられる構成となっています。

一方で、アーケード連動要素が存在しないことや、オフラインモードのボリューム不足、機体バランスの偏りなどが指摘されることもありましたが、シリーズの新たな方向性を模索した意欲作として評価されています。