I am Breadのカバーアート

ゲーム概要

「I am Bread」…なんと大胆なタイトルだろうか。プレイヤーは、そう、食パンなのだ。その目的はただ一つ、焼かれること。しかし、ただ焼かれるのではない。床に落ち、埃まみれになりながら、文字通り「這いずり回って」トースターを目指すのだ。この異様なコンセプトこそが、本作の魅力であり、発売当時、多くのプレイヤーを困惑させ、そして夢中にさせた。

物理演算に基づいた操作は、一筋縄ではいかない。パンの四隅を駆使し、壁をよじ登り、時には落下し、汚れと戦いながら進む。その滑稽な姿は、シュールな笑いを誘うと同時に、意外なほど高い難易度でプレイヤーを苦しめる。一見バカゲーに見えて、奥深いゲーム性を持つ。そんなギャップがたまらない一本なのだ。

斬新なゲームシステム

本作最大の特徴は、その独特すぎる操作方法にあるだろう。パンの四隅それぞれに対応したボタンを操作し、掴んだり、離したり、回転したり…まるで自分の手足のようにパンを操る必要がある。しかし、相手はあくまで食パン。思うように動いてくれるはずもなく、もどかしさが常に付きまとう。

さらに、ステージに存在する様々なオブジェクトとのインタラクションも重要だ。壁をよじ登ったり、物を倒したり、時には汚れた床を避けなければならない。可食性ゲージがゼロになるとゲームオーバー。つまり、どれだけ焼かれても、汚れてしまっては意味がないのだ。

  • パンの四隅を個別に操作する斬新なシステム
  • 物理演算による予測不能な挙動
  • 可食性ゲージという衛生概念

これらの要素が複雑に絡み合い、唯一無二のゲーム体験を生み出している。操作に慣れるまでは苦労するかもしれないが、パンを自在に操れるようになった時の達成感は格別だ。

追加モードの魅力

ストーリーモードをクリアすると、様々な追加モードがアンロックされる。それらはどれも奇抜で、本作の世界観をさらに広げるものばかりだ。

  • クラッカーを操作してチーズを探す「チーズハントモード」
  • 宇宙空間でパンを操る「無重力モード」
  • バゲットとなって街を破壊する「暴走モード」

まさかのコラボステージも存在し、「Goat Simulator」や「Team Fortress 2」の世界でパンとして暴れ回ることも可能だ。これらのモードは、本編とはまた違った楽しさを提供してくれるだろう。