『Wolfenstein: The Old Blood(ウルフェンシュタイン:ザ オールドブラッド)』は、2015年にMachineGamesが開発し、ベセスダ・ソフトワークスより発売されたファーストパーソン・シューティング(FPS)で、『Wolfenstein: The New Order』の前日譚にあたるスピンオフ作品です。第二次世界大戦末期の1946年を舞台に、主人公B.J.ブラスコヴィッチがナチスの超兵器開発者“デスヘッド”の拠点を突き止めるため、ドイツの古城「ウルフェンシュタイン城」へと潜入するミッションが描かれます。

本作は2部構成となっており、前半はスパイアクション色の強い潜入劇、後半はオカルト色が濃くなり、ゾンビや超常現象が登場するホラー寄りの展開へと変化します。ゲームプレイは前作のシステムを踏襲しつつ、パイプを使った壁登りや近接戦闘、サイレンサー付きハンドガンによるステルスキルなど、新たなアクションが追加されています。特にパイプは武器としてもツールとしても活用でき、環境とのインタラクションが強化されています。

また、敵の種類も多彩で、通常の兵士に加えてゾンビ兵や巨大なメカ兵器などが登場し、戦闘のバリエーションを広げています。武器はルガーP08やStG44をモデルにした銃器が登場し、両手持ちやサイレンサーの着脱など、戦術的な選択肢も豊富です。ストーリーは前作の冒頭へとつながる構成になっており、シリーズファンにとってはキャラクターの背景や世界観を補完する重要な一作となっています。