TVアニメ『M3~ソノ黑キ鋼~』の世界観を継承したアドベンチャーゲーム『M3~ソノ黑キ鋼~///MISSION MEMENTO MORI』は、アニメ放映終了後も独特の雰囲気と群像劇的な構成が話題を呼び、本作はその物語をプレイヤー自身の選択で紡ぎ直す“ザッピングアドベンチャー”として登場しました。

物語は、東京に突如出現した異空間「無明領域」を舞台に、8人の少年少女が調査隊「ガルグイユ」として選ばれ、謎の現象に立ち向かう姿を描きます。プレイヤーは各キャラクターの視点を切り替えながら物語を進め、彼らの思考や感情の“同調”によって展開が変化していきます。章ごとに選択する視点が物語の流れに影響を与え、プレイヤーの決断が彼らの運命を左右する構造が特徴です。

ゲームはアドベンチャーパートを中心に構成され、要所では簡易的な戦闘シーンも挿入されます。戦闘はシミュレーション風の演出を取り入れつつ、物語のテンポを損なわないよう設計されています。特に、原型機「アージェント」や次世代重機「マヴェス」の登場は、作品世界の技術的背景を補完し、プレイヤーに重厚なSF感を与えます。アニメでは語られなかったキャラクターの内面や過去が掘り下げられており、ファンにとっては新たな発見があるでしょう。

原作アニメとの連動性も高く、序盤はアニメのダイジェストから始まり、後半にかけてはゲームオリジナルの展開が加速します。特に、狂気的な言動が印象的な伊削ヘイトや、儚げな雰囲気を持つ出羽ササメなど、個性豊かな登場人物たちの視点が交錯することで、物語はより深みを増していきます。アニメでは描ききれなかった心理描写やif展開が盛り込まれており、キャラゲーとしての魅力も十分です。

PlayStation Vitaの性能を活かしたグラフィックは、無明領域の不気味さや重機の質感を丁寧に描写し、音声付きの演出が没入感を高めます。操作性はシンプルながらも、物語の選択と同調による分岐がプレイヤーに緊張感を与え、群像劇としての完成度を高めています。アニメファンはもちろん、重厚な物語を求めるプレイヤーにも刺さる一作です。

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