KNACKのカバーアート

ゲーム概要

PS4の幕開けを飾ったアクションゲーム。一見、子供向けの可愛らしいキャラクターデザインだが、その実、硬派なアクションを追求した意欲作だ。操作はシンプルながら、奥深い戦略性が隠されている。巨大化という分かりやすいパワーアップシステムは、誰もが一度は夢見たシチュエーションではないだろうか?

主人公ナックは、レリックと呼ばれる物質を吸収することで、その大きさを変えることができる。小さな状態では俊敏な動きで敵を翻弄し、巨大化すれば圧倒的なパワーで敵を粉砕する。このサイズ変化が、ゲームプレイに多様性をもたらしている。しかし、忘れてはならない。大きくなるほど、動きは鈍重になるというデメリットも存在するのだ。

「誰でもカンタンに遊べるアクションゲームを作ろう」というコンセプトは、見事に結実していると言えるだろう。しかし、その奥深さは、やり込むほどに顔を出す。果たしてあなたは、ナックをマスターし、隠された力を解放することができるだろうか?

斬新なゲームシステム

本作の最大の特徴は、やはりレリックを吸収して巨大化するシステムだろう。小さなナックは、敵の攻撃を回避しながら、隙を見て攻撃する必要がある。しかし、レリックを吸収し巨大化すれば、敵を圧倒的なパワーでねじ伏せることができる。

しかし、巨大化は万能ではない。大きくなるほど、敵の攻撃を回避することが難しくなる。また、狭い場所を通ることもできなくなるため、状況に応じてサイズを変化させる必要がある。この戦略性が、本作のアクションを単調なものにしない、奥深さの秘訣だ。

  • レリック吸収によるサイズ変化
  • サイズ変化による能力の変化
  • 状況に応じたサイズ選択の重要性

LRボタンを使わない設計も、小さな子供でも遊べるようにという配慮から生まれたもの。しかし、これにより操作が複雑になることを避け、アクションの本質に集中できるというメリットも生まれた。この割り切りこそが、本作を唯一無二の存在にしていると言えるだろう。

引き込まれるストーリー

物語の舞台は、地球によく似た惑星。人類はレリックと呼ばれる物質をエネルギー源として、文明生活を営んでいた。しかし、突如としてゴブリンが近代兵器で武装し、人類に襲いかかる。この危機に対処するため、人類は調査チームを結成。そのメンバーの一人、天才科学者Dr.バーガスが生み出したのが、主人公ナックだ。

ナックは、ルーカスと共に、ゴブリンの近代化の原因を探る旅に出る。その先には、一体何が待ち受けているのだろうか? 20年前に事故で行方不明になった、バーガスの最愛の女性シャルロットの存在も、物語に深みを与えている。

物語は、単なるアクションゲームの枠を超え、人類の存亡をかけた壮大なドラマへと発展していく。ナックの活躍は、果たして人類を救うことができるのか? その結末は、あなたの目で確かめてほしい。