『女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。』は、夢の中の密室に閉じ込められたヒロインと共に脱出を目指す妄想脱出アドベンチャー。2012年03月15日にディースリー・パブリッシャーからニンテンドー3DSで発売されました。プレイヤーは、現実世界では学園祭のイベント「オリエンテーリング大会」に参加しつつ、夜になると夢の中で密室に閉じ込められるという二重生活を送ります。夢の中での行動が現実の好感度に影響を与え、意中の相手とのハッピーエンドを目指します。
密室パートでは、プレイヤー自身が動くのではなく、パートナーとなる女の子に指示を出して探索を進めます。特徴的なのは、コマンド選択ではなく「文字入力」によって指示を行うシステムです。「みる」「さわる」「とる」といった単語を入力し、女の子に行動を促すことで謎を解いていきます。また、3DSのジャイロセンサーを活用し、本体を傾けることで女の子を様々な角度から眺め回すことが可能です。探索の合間に、無防備な姿や恥じらう表情を観察するという行為そのものが、本作における重要なゲーム体験として組み込まれています。
思わせぶりなタイトルとCERO:D(17才以上対象)という区分から、過激な展開を期待させますが、実際のゲーム内容は比較的健全な「寸止め」に留まっています。開発を『密室のサクリファイス』を手掛けたインテンスが担当しているため、脱出ゲームとしての難易度や論理構成はしっかりとしていますが、肝心の文字入力システムがテンポを悪くしており、単語探しに時間を取られるストレスも発生します。タイトルのインパクトと実態の硬派さが乖離している、ある種の「出落ち」感も含めて楽しむ作品です。
ゲーム内で本体を傾けて対象を覗き込む行為は、遠くのものを拡大して鮮明に見たいという人間の根源的な欲求に基づいています。劇場や美術館で細部を鑑賞するために使われるオペラグラスは、対象との距離を光学的に縮め、肉眼では捉えきれない美しさを独り占めする優越感を与えてくれます。













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