1989年2月28日、コナミからファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された野球ゲームは、当時のプロ野球を題材とし、プレイヤーは12球団から1つを選び、ペナントレースの優勝を目指します。収録された球団は、発売当時のセントラル・リーグとパシフィック・リーグに実在したチームをモデルとしています。

本作の特徴的な要素として、チーム編成にトレードシステムが導入されている点が挙げられます。単なる選手交換ではなく、トレードに見合う条件を提示しなければ交渉が成立しないという、リアリティを追求したシステムです。プレイヤーはチームのオーナーとして、運営資金内で選手の年俸を調整し、育成を施したり、戦略的なトレードによってチームを強化していくことになります。

ゲームには、ユニークな演出も盛り込まれています。例えば、デッドボールを受けた打者と投手の間に乱闘が発生し、格闘ゲームのような展開になることがあります。また、試合で負けた選手を排除できるというシビアな機能も存在します。さらに、隠しチームとしてオリジナルチームが登場するほか、OB選手が追加されたオールスターモードも用意されています。

ゲームプレイの面では、代打だけでなく代走も起用でき、守備シフトの変更や、4段階での走者リードなど、戦略の幅を広げる要素が充実しています。球場選択や、デーゲーム・ナイトゲームの選択も可能です。また、デッドボールの演出も特徴的で、太った選手に当てると豚に変身し、子供の選手に当てると泣き出すといったコミカルな表現も楽しめます。

開発は、上野雅弘氏、山村としき氏、藤尾敦氏らが担当しました。