『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』は、ビック東海が開発し、1988年7月22日にファミリーコンピュータ向けに発売されたアクションゲームです。本作は、実在の芸能人をモチーフにした主人公「カケフくん」を操作し、横スクロールのステージを駆け抜ける、いわゆるタレントゲームに分類されます。

ゲームの基本は、ダッシュ移動とジャンプを駆使してステージを進むこと。タイムアタック要素が盛り込まれており、画面上部には常に累計プレイ時間が表示されます。いかに早くクリアできるかによってエンディングが変化する、マルチエンディング方式を採用しているのも特徴です。

カケフくんのアクションとして特徴的なのが「水面ホップ」。また、敵を踏みつけることで攻撃が可能です。ステージに配置されたアイテムは、取得することでゲームを有利に進めることができます。さらに、ウィッキー君というキャラクターは、敵に投げつけて攻撃に使ったり、敵の攻撃を一度だけ防いでくれるなど、ユニークな役割を担っています。

ゲームに登場する主なキャラクターは、主人公のカケフくんのほか、ポコニョッコリ5世、侍従長、そしてウィッキー君です。

個性的なステージ名も本作の魅力の一つでしょう。ニョコポリ地方(ニョコポリ草)から始まり、風穴山(風穴茸)、エレジートンネル(エレジーフラワー)、ビビンバ砂漠(ビビンバもどき)、クラウドパラダイス(クラウンドコットン)、パイポシティ(パイポポ)、シビレタベース(シビレタハーブ)と、全7ラウンドで構成されています。

開発スタッフには、プロデューサーの藤原明、曽我栄蔵をはじめ、SFXスーパーバイザーのPETIT DEVIL SHOTARO(すずきしょうじ)、メイン・プログラマーのBIG HIT MACHIYA、タイトル・プログラマーのTOKIJIRO(河村知彦)、マップ・アーティストのSANO YAN(佐野まゆみ)、キャラクター・デザイナーのPROFESSOR TOSHI(はせがわとしひさ)、音楽の蓮谷道治など、個性的な名前が並びます。ディレクターはDARK SIDE TOSHI(はせがわとしひさ)が務めました。

本作と類似したゲームとしては、『Kid Kool』、『まじかるハットのぶっとびターボ!大冒険』、『Decap Attack』、『Psycho Fox』などが挙げられます。