1984年6月21日、任天堂はファミリーコンピュータ向けに、一風変わった製品を発売しました。それは「ファミリーベーシック」と呼ばれる、プログラミング環境です。ロムカセットにはBASIC言語が組み込まれており、キーボードとプログラミング教本がセットになった商品でした。
ファミリーベーシックの主な目的は、BASICの文法を使い、簡単なゲームプログラムを自作できる環境を提供することにありました。このロムカセットに搭載されていたのは、ハドソンが開発したHu-BASICを元に、任天堂、シャープの3社が共同で開発した「NS-Hu BASIC」です。
単にプログラミングを行うだけでなく、ファミリーベーシックには4つの機能が内蔵されていました。GAME BASICモードに加え、カリキュレータボード(電卓)、ミュージックボード(作曲)、メッセージボード、そして占い機能が搭載されていました。V3.0のバージョンでは、サンプルプログラムとしてGAME 0 ハート、GAME 1 ペンペン迷路、GAME 2 マリオワールド、GAME 3 スターキラーの4つのゲームが収録されていました。
なお、作成したプログラムやデータは、カセットテープに保存(SAVE)したり、保存したデータを読み込み(LOAD)することができました。
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