1989年、T&E SOFTは、ゴルフゲームの新たな地平を切り開く作品を世に送り出しました。それが『遙かなるオーガスタ』です。PC-9801、FM-TOWNS、X68000といった当時の主要なPCプラットフォームに加え、スーパーファミコン、メガドライブといった家庭用ゲーム機にも展開され、幅広いユーザーにその名を知らしめました。

本作は、単なるゴルフゲームではありません。オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブをモチーフとしたコースを舞台に、3Dグラフィックで表現された臨場感あふれるゴルフ体験を提供します。特徴的なのは、コース内を360度見渡せる視点。これにより、プレイヤーはまるで実際にコースに立っているかのような感覚を味わうことができます。さらに、ボールの跳ね方や転がり方といった物理挙動も忠実に再現されており、よりリアルなゴルフシミュレーションを実現しています。このリアリティを支えたのが、T&E SOFTが独自に開発した高速3Dプロセッサー「POLYSYS(ポリシス)」でした。

スーパーファミコン版は、後に『マスターズ 遙かなるオーガスタ2』として続編も発売され、シリーズとしての人気を確立しました。