『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE』は、2013年8月22日にPlayStation 3およびPlayStation Vita向けにバンダイナムコゲームスより発売されたシミュレーションRPGであり、「魔装機神」シリーズの第3作にあたる作品です。本作は、スーパーロボット大戦OGシリーズのスピンオフ作品群である「OGサーガ」に属し、前作『魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD』の物語を引き継いだ直接の続編となっています。

物語は前作から数か月後、地底世界「ラ・ギアス」において、新国家「フューリーアス連邦」が誕生し、各国間の政治的緊張が高まる中、主人公マサキ・アンドーを中心としたアンティラス隊が再び動乱の中心に巻き込まれていく様子が描かれます。善悪の定義が揺らぎ、国や個人の「正義」が問われる重厚なシナリオが展開される本作では、シリーズで培われてきた人間ドラマと戦争の陰影がより深く描写されます。

ゲームシステム面では、精霊憑依「ポゼッション」や戦術支援ユニットの導入などが新たな要素として加えられ、従来の戦術性にさらなる広がりをもたらしています。また、ルート分岐やマルチエンディングシステムも健在であり、選択によって大きく展開が変化する構造は、リプレイ性の高さに寄与しています。戦闘アニメーションはPS3とPS Vitaのマルチプラットフォームに対応する形で刷新され、より滑らかで迫力ある演出が楽しめます。

登場キャラクターには、マサキやリューネといったおなじみの魔装機神操者に加え、ナグツァートやソーンなど新たな人物も登場し、国際的な政治劇と個人の信念が交錯する群像劇が本作の物語を彩ります。また、主題歌「Promised Land」はJAM Projectが担当し、シリーズの熱量を音楽面でも強く支えています。

本作は『魔装機神』シリーズがTVゲームとして完結に向かうきっかけとなった作品でもあり、その後の『魔装機神F』へと受け継がれる重要な節目としてファンの記憶に刻まれています。