『Rage(レイジ)』は、2011年にid Softwareが開発し、ベセスダ・ソフトワークスより発売されたポストアポカリプス系のファーストパーソン・シューティング(FPS)ゲームです。『DOOM(ドゥーム)』や『Quake(クエイク)』で知られるid Softwareが手がけた新規IPとして注目を集め、当時の最新エンジン「id Tech 5」を採用したことで、広大なオープンワールド風マップと高精細なテクスチャ表現を両立させたビジュアルが話題となりました。
物語の舞台は、巨大隕石「アポフィス」の衝突によって文明が崩壊した近未来の地球。プレイヤーは、地球再建のために冷凍睡眠されていた「アーク」の生存者として目覚め、荒廃した世界でミュータントや盗賊、独裁的な組織「オーソリティ」と戦いながら、自らの存在意義と人類の未来を模索していきます。ゲームはFPSとしての銃撃戦に加え、バギーによる車両戦闘やレース、クラフト要素なども盛り込まれており、単なるシューターにとどまらない多面的なゲームプレイが展開されます。
戦闘では、ショットガンやアサルトライフルといった定番武器に加え、ブーメラン状の投擲武器「ウィングスティック」や、リモート爆弾、タレットなどのガジェットを駆使することで、戦術の幅が広がります。また、車両には武装や装甲をカスタマイズできる要素があり、荒野を駆け抜ける爽快感と戦略性が融合しています。ストーリーは比較的直線的で、ミッションベースで進行しますが、各拠点でのサイドクエストやミニゲームも用意されており、探索の楽しさも味わえます。
一方で、当時はロード時間の長さや、オープンワールドとしての自由度の低さ、終盤の急展開などに対する批判もありましたが、id Softwareらしい重量感のある銃撃戦と、ビジュアル面の革新性は高く評価されました。2019年には続編『Rage 2(レイジ ツー)』が発売され、よりカラフルでカオスな世界観と、オープンワールドとしての自由度を強化した内容へと進化しています。
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