『Dragon Age: Origins – Awakening』は、2010年3月16日に北米で発売された『Dragon Age: Origins』の拡張パックであり、BioWareが開発した西洋ファンタジーRPGシリーズの第1作目の後日譚です。本作では、前作の主人公を引き継ぐか、新たなグレイ・ウォーデン司令官を作成するかを選択でき、フェレルデン北東のアマランシン伯爵領を舞台に、知性を持つダークスポーンとの新たな戦いが描かれます。発売後は、新クラスやスキル、レベルキャップの拡張が話題となり、PS3版は日本で2011年3月17日に発売されました。以降、続編『Dragon Age II』や『Inquisition』が登場し、シリーズは世界観を拡張し続けています。

プレイヤーは、グレイ・ウォーデンの司令官として、拠点「ビジルの要塞」を再建しながら、アマランシン周辺に現れた異形のダークスポーン「アーキテクト」と「マザー」の脅威に立ち向かいます。戦闘は前作同様のリアルタイム戦術型で展開され、戦士・ローグ・魔道士の各クラスに新たなサブクラス(例:精霊戦士、シャドウ、伝承者)が追加され、戦術の幅が広がります。加えて、レベルキャップは35に引き上げられ、スキルやスペル、装備品の種類も大幅に増加しています。

仲間には、魔道士アンダース、精霊ジャスティス、盗賊ナサニエル・ハウ、ドワーフのシグルンなどが登場し、それぞれの背景や信念が物語に深みを与えます。その過程で、プレイヤーは街の運命を左右する選択を迫られ、善悪の境界が曖昧な決断を重ねながら物語を進めます。加えて、前作のセーブデータを引き継ぐことで、アリスターやアノーラなどの登場人物の立場や台詞が変化し、シリーズ間の連続性が強調されます。

戦闘では、新たな敵種「喋るダークスポーン」や巨大ボス「スペクトラルドラゴン」「インフェルノゴーレム」などが登場し、プレイヤーは新装備やルーン、タレントを駆使して攻略します。その結果、前作以上に戦略性と育成要素が強化され、短編ながら濃密な冒険が展開されます。