『侍道4』は、2011年3月3日にスパイク(現・スパイク・チュンソフト)からPlayStation 3向けに発売されたアクションアドベンチャーゲームで、アクワイアが開発を手がけた「侍道」シリーズのナンバリング第4作です。後にPC(Steam)版も登場し、シリーズの中でも特に自由度と演出面が強化された作品として知られています。

物語の舞台は、黒船来航から数年後の架空の港町「阿弥浜(あみはま)」。開国によって異国文化が流入し、町は活気づく一方で、幕府、攘夷派、外国勢力の三つ巴の対立が激化しています。プレイヤーは名もなき浪人としてこの町に現れ、どの勢力に与するか、あるいは誰にも従わず己の信念を貫くかを選びながら、混沌とした時代を生き抜いていきます。

本作の最大の特徴は、シリーズ伝統のマルチエンディングと高い自由度にあります。プレイヤーの行動や選択によって物語が大きく分岐し、数十種類のエンディングが用意されています。戦闘では、刀や槍、拳銃など多彩な武器を駆使し、構えや流派によって異なる技を使い分けることが可能。新システム「つま斬り」では、ゲージを消費して複数の敵を一気に斬り伏せる爽快な連続攻撃が可能です。

また、前作以上に生活感のある町の描写が強化されており、釣りやギャンブル、夜這い、拷問など、時代劇らしい要素が多数盛り込まれています。さらに、オンライン機能「辻斬り」では、他プレイヤーのキャラクターデータが敵として登場し、倒すことでその刀を入手できるといったユニークな要素も実装されています。

2012年には追加要素を収録した廉価版『侍道4 Plus』が発売され、2015年にはSteam版も登場。PC版ではUIの最適化や実績機能、クラウドセーブなどが追加され、より快適なプレイ環境が整えられています。