『アナザーセンチュリーズエピソード:R』(Another Century’s Episode:R)は、2010年8月19日にバンダイナムコゲームスからPlayStation 3向けに発売されたハイスピードロボットアクションゲームで、開発はフロム・ソフトウェア、シナリオはスーパーロボット大戦シリーズのSRプロデュースチームが担当しました。シリーズ第4作にあたり、前作『A.C.E.3 THE FINAL』で一度完結した流れを「Rebirth(再誕)」の意味を込めて再始動させた作品です。
本作では、複数のロボットアニメ作品のキャラクターや機体が異世界「惑星エリア」に転移し、謎の少女オータム・フォーと出会いながら、元の世界に戻る方法を探すというクロスオーバーシナリオが展開されます。登場作品は13作で、そのうち9作がシリーズ初参戦となっており、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』『フルメタル・パニック!』『マクロスF』『創聖のアクエリオン』『クロスボーン・ガンダム』『マクロスゼロ』『スーパーロボット大戦OG』『ガンダムSEED DESTINY』『超時空世紀オーガス』などが含まれます。
ゲームシステムは従来のA.C.E.シリーズから大きく変更され、ブースト移動やクイックターンといった高速アクションが廃止され、テンションゲージを消費して必殺技を発動する形式に変更されました。これにより、従来の爽快感ある操作性が失われたとする批判も多く、特に格闘攻撃の当たり判定やテンポの悪さが指摘されています。
一方で、参戦作品の再現度や機体ごとの挙動の差異、たとえばKMFのローラー走行やアクエリオンの合体システムなど、原作を意識した演出は高く評価されました。また、マクロスF関連の演出(シェリルやランカのカットイン、BGM演出など)は特に優遇されており、作品間での扱いの差が顕著だったとも言われています。
オリジナルキャラクターであるオータム・フォーと彼女が搭乗する機体「アルファート」は、複数の形態に変化するギミックを持ち、物語の中心として描かれます。また、敵勢力「シーズン」やその創造主ドクター・シキなど、A.C.E.オリジナルの設定も重厚に構築されています。
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