『UFC 2009 アンディスピューテッド』は、世界最高峰の総合格闘技団体であるUFCの戦いを、八角形の金網「オクタゴン」の中で極めてリアルに再現した総合格闘技アクション。2009年10月15日にユークスからPlayStation 3およびXbox 360で発売され、かつて日本のプロレス・格闘技ゲームを牽引したユークスが開発と国内販売を担ったことで、世界的な大ヒットを記録しました。

本作は、当時のUFCを彩ったアンデウソン・シウバやジョルジュ・サンピエール、B.J.ペンといった実在のトップファイターたちが80名以上実名で登場します。日本人選手では宇野薫が収録されており、各選手の構えや癖、得意とする技術が細部までモデリングされています。最新の物理演算技術により、選手が流す汗や皮膚の質感、打撃による出血や腫れといったダメージ表現も生々しく描写され、実況中継を観ているかのような臨場感を提供します。

戦闘システムには、打撃、投げ、寝技をシームレスに繋ぐ「アルティメット・ファイティング・コントロール」を採用。右スティックを回すことでグラウンドでの体位を変える「トランジション」や、ボタンの組み合わせによる高度なサブミッションの攻防が可能です。ボタン連打に頼らない直感的な操作感により、格闘家同士の息詰まる心理戦と、一撃で戦局がひっくり返る総合格闘技特有の危うさが絶妙なバランスで両立されています。

一人用のメインモードである「キャリアモード」では、自ら作成したオリジナル選手を7年間にわたる現役生活を通じて育成し、UFC殿堂入りを目指すことができます。スパーリングによる能力強化や著名なジムへの出稽古、スポンサー契約による名声の獲得など、プロ格闘家としての歩みを深く体験できる設計となっています。また「クラシック・ファイト」モードでは、過去に実際に行われた伝説的な名勝負を当時の映像と共に振り返りながら、自らの手で再現に挑むことができます。

格闘技ゲームの歴史において、本作は衰退しつつあったMMA(総合格闘技)ジャンルを世界規模で再燃させた功績があります。北米を中心にミリオンセラーを達成し、スポーツシミュレーターとしてもアクションゲームとしても完成度の高い本作は、後に続く「UFC アンディスピューテッド」シリーズや、現代の格闘技ゲームの基礎を築いた記念碑的な一作といえます。

『UFC 2009 アンディスピューテッド』は、世界最大の総合格闘技団体「UFC(Ultimate Fighting Championship)」を公式にゲーム化した作品です。ボクシング、柔術、レスリングなど、あらゆる武道が融合するオクタゴンでの闘いを、正確なライセンスデータに基づいて再現しています。

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