『アーミー オブ ツー』、2008年3月19日にエレクトロニック・アーツから発売されたPlayStation 3、Xbox 360対応のバディアクションシューティングゲーム。民間軍事会社(PMC)に所属する2人の傭兵がコンビを組み、互いに背中を預け合いながら世界各地の紛争地帯を生き抜く、協力プレイに特化したサードパーソン・シューティング作品となっています。
物語の主人公は、冷徹なベテラン傭兵のエリオット・セーレムと、熱血漢のタイソン・リオスの2人です。プレイヤーはこのどちらかを操作し、相棒(AIまたは他のプレイヤー)と共にミッションを遂行します。最大の特徴は、敵の注意を引きつける「アグロ(敵対心)」の概念を取り入れた戦闘の仕組みです。片方が派手に銃撃して敵の注目(アグロ)を一心に集め、その隙にもう一方が側面や背後から敵を殲滅するという、役割分担に基づいた戦略的な連携が勝利の鍵を握ります。
2人でなければ突破できないギミックやアクションも豊富に用意されています。重い扉を協力して開ける、高い段差を乗り越えるための足場になる、ライオットシールド(防弾盾)を持って進む相棒の後ろから射撃する、背中合わせになって全方位の敵を迎撃する「バック・トゥ・バック」など、戦場における相棒の存在感が極めて重要に描かれています。また、報酬金を使って武器をカスタマイズする機能もあり、実用的な強化から金メッキを施した成金趣味な改造まで、傭兵らしい個性を演出することが可能です。
世界情勢の裏側で暗躍するPMCのリアルな描写と、男たちの熱い友情。一人では決して味わえない、信頼と連携が生み出すカタルシスを体験できる骨太なアクションゲームです。
本作は、エレクトロニック・アーツのモントリオールスタジオが開発した完全オリジナル作品です。当時社会問題化しつつあった「民間軍事会社(PMC)」をテーマに据え、従来のFPS/TPSにはなかった「Co-op(協力プレイ)」を前提としたゲームデザインを構築しました。その斬新なシステムとバディムービーのようなノリが評価され、後に続編『The 40th Day』や『The Devil’s Cartel』も制作されました。












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