『信長の野望・将星録』は、箱庭型内政とユニット制を導入したシリーズ第7作の歴史シミュレーションゲームです。

本作では、日本全国が一枚マップで表現され、城を中心に武将ユニットを編成して内政・外交・軍事を展開します。従来のコマンド選択型から、武将を直接移動させて命令を実行する方式に刷新され、都市計画や兵站管理の戦略性が大幅に向上しました。内政では「水田」「町」「村落」などを地形に応じて配置し、収入範囲を拡張。城の改修によって収入範囲が広がるため、長期的な開発計画が求められます。

戦闘は野戦・攻城戦に分かれ、最大5部隊による陣形編成と方向による奇襲判定が導入されました。軍勢ユニットは兵糧を消費しながら行動し、輸送ユニットによる補給が不可欠。外交や調略もユニット制で行われ、忍者や使者を直接移動させる必要があります。特定条件下では「本能寺の変」で明智光秀が南光坊天海として生存する分岐も存在し、歴史イベントの演出にも力が入っています。

PS版・SS版ともにパソコン版をベースに移植され、UIや操作性が家庭用向けに最適化。一部仕様は異なり、収入範囲が固定化されるなどの調整が加えられています。シリーズ初の箱庭内政を導入した意欲作として、後の『烈風伝』にも影響を与えた作品です。