1998年1月29日にバンプレストから発売されたセガサターン用ソフト『速攻生徒会』は、コミックゲーメストで連載されていた小川雅史の漫画を原作とする対戦格闘ゲームです。本作は、格闘ゲームの体裁を取りながらも、ギャグとパロディを全面に押し出した異色の作品として知られています。

プレイヤーは、特殊な力を持つ生徒たちが集まる「速攻生徒会」の一員として、他校の生徒たちとタイマン勝負を繰り広げます。目的は、各キャラクターの技を駆使して勝利を重ね、物語を進行させることです。

ゲームシステムは、通常技から超必殺技へとつなげる連続コンボが特徴で、コマンド入力は比較的簡易化されています。そのため、初心者でも爽快感のあるバトルを楽しむことが可能です。一方で、技の強弱差が大きく、敵の攻撃が理不尽に感じられる場面もあり、バランス面では粗さが残ります。

登場キャラクターは原作の設定を忠実に再現しており、演出面でも豊富なパロディ要素が盛り込まれています。これにより、格闘ゲームとしてだけでなく、原作ファン向けのギャグ作品としての側面も強く打ち出されています。

本作はセガサターン専用タイトルであり、他機種への移植は確認されていません。現在では中古市場でも流通が限られており、コレクターズアイテムとしての価値が高まっています。